いざという時のために知っておこう!熱性けいれんの対応について
2016/08/19
ベイビーが初めて熱を出した時に、熱性けいれんという言葉を知りました。医師からは熱性痙攣だけで亡くなったり大事に至ることはないので、万が一起こった時も落ち着いて対処してくださいね、と言われましたが、初めての熱で焦って救急外来に走ろうか悩んでいた私にとっては、話を聞いて想像するだけでパニックになって泣きそうでした。でも、意外と周囲でも熱性痙攣起こした子が多くてビックリします。
いざという時のために対応を知っておくほうが安心です。具体的にどんなものか見てみましょう。
熱性痙攣とは?
6歳までの子供が起こすもので、38度以上の熱が急激に上がる時に5分未満の痙攣をおこすものをいいます。特に起こしやすいのは1~2歳の子供で、熱が出てから24時間以内です。急激に熱が上がる時に起こりやすく、解熱剤で一旦熱を下げて、薬の効果が切れてまた上がる時にも起こすことがあります。熱が上がりきってからは起こしにくくなります。約10人に1人の子供が経験すると言われています。家族の中に、熱性痙攣を起こした人がいると起こしやすいとも言われています。
症状としては、呼びかけても応答せず、突然に意識を失う、ピクピクして泡を噴いている、目が一点を見つめていたり白目をむく、口を開けて歯をカチカチする、歯を食いしばって唇や顔色が真っ青になる、手足を突っ張ったり体を反らせて硬直する。こういった症状が2~3分でおさまります。
痙攣後は体の硬直が解けて、目があい、呼びかけにも反応してくれます。
救急車を呼ぶべき場合
・5分以上痙攣が続く場合→必ず救急車を呼びましょう!
・1日に2回以上起こす場合
・1歳未満や6歳以上で初めて痙攣をおこした場合
・発作がおさまっても意識の戻りや顔色が悪かったりマヒが残る場合
・痙攣が左右対称でない場合や部分的な痙攣の場合
・痙攣の前後に頭痛や嘔吐、意識障害がある場合
・目が片方だけに寄る場合
・熱が出て24時間以上たってから痙攣をおこした場合
これに当てはまらなくても、初めて子供が熱性痙攣起こした場合は救急車を呼んでいるお母さんが多いようです。心配な場合は呼んでもかまわないでしょう。
対応方法
まず落ち着いて、周りに危険なものがないようにし、布団の上など平らな状態に寝かせて、衣服をゆるめて呼吸が楽にできるようにしてあげます。痙攣をおこしてからの時間を測ります。そしてあとは何もせず様子を観察します。
この時に、抱っこして揺らしたり、大声で呼びかけて大きな刺激を与えないように気を付けましょう。
意識を失っていたら声をかけてしまいそうになります。歯を食いしばっていたら、舌をかまないかと口に指を入れてしまいそうになります。薬や水をあげたくなります。でも、ぐっとこらえて、心配で泣きそうになりながらもしっかりと様子を観察します。部分だけ痙攣していないか、左右差はないか、目はどうなっているかなど注意してみてください。痙攣がおさまるまでそばを離れないようにしてください。
吐きそうになっている場合は、吐いたものをノドに詰めないように体ごと顔を横にむけてあげます。
数分で痙攣が治まり意識がもどりますので、痙攣がおさまったあとは、時間を確認し体温を測ります。メモできるようであれば、メモやスマホなどに時間や様子をメモしてもいいでしょう。
痙攣が治まったあとは、ボーっとしていたり、泣くことが多いです。
意識が戻ってもしばらくは安静にしてあげます。
意識が戻ったからと、すぐに水や薬を上げないように気を付けてください。
初めて起こした場合は、早めに受診しましょう。
少しでも熱性痙攣にならないためにできること
急激な熱の上昇によって引き起こされることが多いので、熱が出た場合はしっかりと脇や首を冷やしてあげましょう。おでこを冷やすのは熱を下げる効果はありませんが、気持ちがよさそうであれば、してあげてもいいでしょう。ベイビーの場合はおでこを冷やすと嫌がるので、おでこは何もせず脇を集中的に冷やしています。
また、むやみに解熱剤を飲ませてしまうと、薬の効果が切れた時に急激に熱が上がり痙攣につながる可能性もあります。
高熱が出ているだけで元気で、水分と睡眠がしっかりとれている場合は解熱剤を使用は控えましょう。